高卒26で部長職になった男の社会人力Blog

高卒でも26歳で部長職になった男の社会人力講座と、仕事上起こったオモシロ体験をお送り致します^_^

小説【スペースシザース】

小説 スペースシザース【ss】#24

部長は見た目は40位か?身長は俺と同175cm位でスマートな体型。ちょいワルよりちょっと上品さが有り、口髭の似合うカッコイイ人だ。 三原さんは30位かな。身長は小さいけどグラマーで、目がパッチリしてて色気が有るな。 みんなこの業界だけあってオシャレな…

小説 スペースシザース【ss】#23

会社の中は、マネキンやら作業机やら布の束やらで、雑然としている。 ワンフロア丸々のテナントなので、結構広さが有る。 左側1面が作業スペースで、右側はデスクスペースになっており、右奥に以前面接した部屋が有る。そのすぐ横に部長室と書かれた部屋が見…

小説 スペースシザース【ss】#22

駅から5分位歩いて、ネイキッドデザインに着いた。 雑居ビルの2階に存在している会社を見上げて、深呼吸をする。気配を感じて後ろを見ると、俺と同じ様なスーツの似合ってないちょっと猫背の小柄な男がコッチを見ている。 同じ新卒の人かな。ペコっと軽く会…

小説 スペースシザース【ss】#21

バクバクと食べて朝食を終え、ごちそうさまも言い忘れたが、食器の片付けはしっかり済ませて、そそくさと自分の部屋に戻った。 慣れないスーツをぎこちなく着て、ネクタイもあれほど練習したのに綺麗に行かなくてイライラしていた。 急いでいればいる程うま…

小説 スペースシザース【ss】#20

社会人編 母「徹!今日は早めに起きなさいよー!色々支度有るでしょ!」 下から母さんの大きな声が聞こえる。 俺「• • •うん。」 母「起きてるのー?分かった!?」 俺「うーん!!今起きるよ!!」 朝の6:30。眠い目を擦り、階段を降りてフラフラと洗面所へ…

小説 スペースシザース【ss】#19

残りの学生生活も、楽しくも淡々と過ぎて行く。バイトをしたり、たまに飲みに行ったり、のらりくらりと過ごしていた。 宏美は結局希望の会社に内定は貰えず、バイト先の本屋さんで暫くバイトしながら、アパレルメーカーの面接を受ける生活をしていた。 愚痴…

小説 スペースシザース【ss】#18

レストラン街に着くと親父がそわそわしているのが見えた。 父親「徹、もう込み出す時間だから早く来い」 俺「オッケー。じゃあ入ろうか」 親父はどうしてもビールが飲みたいらしく、帰りの運転を母さんにして貰う様に説得してた。 親父はビールを飲みながら…

小説 スペースシザース【ss】#17

父親「徹。この分はキッチリ酒で返して貰うからな。早く一端の社会人になってくれよ!その時は一緒に記憶無くすまで飲もうワッハハハ!」 母「まぁお父さんったらオツマミ作るの大変じゃないの。」 俺「いや、心配するとこソコ?!」 一同「ハッハッハ!!」…

小説 スペースシザース【ss】#16

沢山の道具セットがある中で、1番高い物は13万円だと!? ちょっと高過ぎるな。この3万5000円のセットはどうだろ。 使う道具はしっかり揃ってるし、見た目もカッコイイ。 アレコレ目移りしていると両親がブラブラしているのが見えた。 俺「おーい。母さんコ…

小説 スペースシザース【ss】#16

今日は何を着ていこうかな。クローゼットを開けて暫しにらめっこしてた。 そうこうしてるうちに10:20分になっていた。 母「徹!そろそろ行くわよ。」 下で母さんが言ってる。俺は結局いつものマイセット1を手に取り、そそくさと着替えて階段を降りた。 親父…

小説 スペースシザース【ss】#15

親父「今日は松岡屋にでも行くか。あそこなら五階に大きなクラフトショップも有るし、なんたって十兵衛の寿司屋が有るからな。あそこのウニがたまらないんだよ。なぁ?母さん。」 母「そうね。私は〆鯖が好きかしら」 はい、出ましたー。 今鯖食っとるっちゅ…

小説 スペースシザース【ss】#14

そんな親父だから、俺が高校の時少し悪さした時はさ、左のボディーブローを軽く食らわされた訳。 もう悶絶よ!息は出来ないは、胃の内容物が込上がってくるわ。 でも、色んな経験して来ただろうから、人間味は凄く厚いんだ。 怒られた後は二人でパチンコ行っ…

小説 スペースシザース【ss】#13

母「徹ーご飯出来たわよー。」 下で母さんが呼んでいる。 俺は部屋を軽く片付けて、階段をスタスタと降りる。 リビングには父も起きて来ており、寝間着のまま煙草を吹かして新聞を読んでいる。 父「ほう。あの犯人まだ捕まって無いとよ。 あんな大きな強盗事…

小説 スペースシザース【ss】#12

俺はドタバタと階段を上がって自分の部屋に入った。 一通り髪を乾かし、サッパリした所で、兄貴から貰ったお揃いの古臭い裁縫道具セットを手に取る。 これは初心者から業界の強者までキッチリ仕事が出来る物を詰め合わせてあるセットだ。 一緒にデッサンとか…

小説 スペースシザース【ss】#11

寝て起きたら朝の6時だった。 昨夜は余りに楽しくて、すき焼きを腹一杯食べ過ぎたせいか、ベットに横になったら少しゴロゴロして直ぐに寝てしまったらしい。 風呂も入らず寝ちまったから、シャワーでも入ろうか。 無人の兄貴の部屋を横目に若干の思いを馳せ…

小説 スペースシザース【ss】#10

家に着いたら親父が帰っていた。母はせっせとすき焼きの支度をしていて、慌ただしそうだ。 俺「ただいまー!あ、親父お帰り。俺さ、第一希望のネイキッドデザインに受かったんだよ!」 父「おお。それはおめでとう。卒業前に決まって良かったな。兄貴と同じ…

小説 スペースシザース【ss】#9

二人は、テンション高めでいつものファミレスに向かって少し早足で歩いていた。 程無くしてファミレスに着き、いつもの指定席に陣取り、俺はダイエットコーラ、宏美はコーヒーを取って前のめりに座った。 俺「どーよ!宏美。俺はやってやったぞ!」 宏美「ホ…

小説 スペースシザース【ss】#8

俺「第一志望のネイキッドデザインに受かったんだよ。かーさん。」 母「まぁー!凄いじゃない!コレで貴方も一流のファッショニスタの人じゃない!」 何言ってやがるんだ母さん。いつもながら訳分かんねぇ表現するな。ホント疲れるって。 母「お祝いしなきゃ…

小説 スペースシザース【ss】#7

翌週になり、ポストに封筒が届いていた。第一希望のデザイン会社からの、合否通知だ。 心臓が鼓動を早め、血が早く巡るのが自分でも分った。 封筒を大事に抱え、そそくさと部屋に持って行った。 よく切れるハサミで、丁寧に開封し、中をチラッと見たけど、何…

小説 スペースシザース【ss】#6

宏美「あ、徹。面接どうだった?今日は第一志望のとこだったよね?」 俺「うん。結構手応えあって、良い感じだったと思うよ。でも、デザイナー迄の道は長そうだねー。見習い期間が三年間とか言ってたからな。んで、そっちは?」 宏美「うーん。大人って分か…

小説 スペースシザース【ss】#5

ふう。そうは言っても何かしらの仕事はしなくちゃいけない。 今日も面接が入っている。実は今日の会社は大手アパレル系に沢山品物を卸している第一希望の会社だ。 今まで受けてきた会社は前哨戦にすぎないな。ここが本番だ。よし、気合入れて望むぞ! リクル…

小説 スペースシザース【ss】#4

俺「でもまぁ、宏美は世渡り上手だから何をやらせてもソツなくこなせるでしょ?結局何かは仕事しなきゃいけないんだしさ。それに宏美は美人だし!」 宏美「まぁね!」 俺「っおい!!」 ランチを食べながら、こんな会話をするのがいつもの俺達の楽しみだ。 …

小説 スペースシザース【ss】#3

そのファミレスは学校を出て3分位の所にあるんだ。 宏美は歩きながら午前中の授業の不満を少し漏らしながらも、いつもの光景に表情はにこやかだった。 ファミレスに着き、顔馴染みの笑顔が爽やかな店員さんが近づいて来た。 店員「お二人様で禁煙席で宜しい…

小説 スペースシザース【ss】#2

俺はもう、12社もの会社説明会、面接を受けてはいるものの、手応えはあまり良くない。 そんな事だから、お互い少しイライラしてるのが原因かな。 そろそろ昼休みの時間だ。 いつもは一緒にランチを食べにファミレスに行くんだけど、今日はどうかな? そんな…

小説 スペースシザース【ss】#1

以前告知した通り、私の小説、ハートフル家族に巻き起こったハサミの不思議な物語の【スペースシザース】と言う小説を掲載致します! 長期に渡ると思いますので、気長に見て頂けたら嬉しいです( ´∀`)それでは どーぞ! 俺の名前は藤崎徹。 今年でファッショ…