小説 スペースシザース【ss】#9
二人は、テンション高めでいつものファミレスに向かって少し早足で歩いていた。
程無くしてファミレスに着き、いつもの指定席に陣取り、俺はダイエットコーラ、宏美はコーヒーを取って前のめりに座った。
俺「どーよ!宏美。俺はやってやったぞ!」
宏美「ホントにネイキッドデザインに受かるなんて流石は徹ね!おめでとう!」
俺「ありがとう。頑張れたのは宏美のおかげもあるから、今日は奢るね!」
宏美「ありがとね。あぁ。私はどーなるんだろ。徹みたいにラッキーが舞込むと良いんだけど、どこもダメっぽいんだよね。」
ラッキーって(汗)まぁ、ラッキーと言えばそうかも知れない。たまたま試験は山張った所が出たし、受け答えも、考えてた内容がほぼそのまま答えに出来たし。
俺「宏美もきっと良いとこ受かるよ。何でもソツなくこなす宏美の良さが、きっと分かってくれる会社があると思うよ。」
宏美「その反面特出した所が無いってのが悩みなんだよねー。」
俺「そんな事無いよ。何でもこなすのってかなり難しい事だと思うのに、宏美は難なく出来るし。俺も見習いたいなぁ」
宏美「まぁ、多分明日とかにはショップ店員の合否が来ると思うから、それの結果次第でまた考えようかな。」
俺「宏美にも良い結果が来ると良いね。ラッキーマンからも願ってるよ!」
宏美「ありがと。ホントにお願いね?ラッキーマン♪」
そんな会話をして、ファミレスを後にし、宏美を家まで送って行った。
俺「じゃあ、また明日ねー」
手を降って宏美と別れ、意気揚々とチャリンコで家に向かって帰って行った。
もう、日が暮れて19時になっていた。