小説 スペースシザース【ss】#8
俺「第一志望のネイキッドデザインに受かったんだよ。かーさん。」
母「まぁー!凄いじゃない!コレで貴方も一流のファッショニスタの人じゃない!」
何言ってやがるんだ母さん。いつもながら訳分かんねぇ表現するな。ホント疲れるって。
母「お祝いしなきゃねぇ。今日は奮発して、すき焼きでもしようかしらね!」
まぁ、喜んでくれているのには間違いないから良いかぁ。
俺「うん!楽しみにしてるね。ちょっと宏美に会って報告してくるね!」
母「はいはい。気を付けて早めに帰ってくるのよー。」
よっしゃ!宏美に自慢して来よーっと。
宏美の家までチャリンコをぶっ飛ばして向かっていた。はやる気持ちはペダルを踏み込む力に変わって、どんどん加速して行く。
いつもは15分掛かる所を、今日は11分で宏美の家に到着した。
俺は、誇らしく内定通知を宏美の部屋の窓に向けて構え、家の前でラインを飛ばした。
「窓を開けて外を見てみなよ!」
※既読「窓を開けて外を見てみなよ!」
ガラガラ。宏美の部屋の窓が開いた。
宏美「あら?徹。まさか!スゴイ!」
俺「へっへっへ!ドヤぁ!」
宏美「今降りてくから!いつものとこ行こうよ!」
そそくさと宏美が準備して降りて来るのが分かり、俺はニヤニヤしていた。