高卒26で部長職になった男の社会人力Blog

高卒でも26歳で部長職になった男の社会人力講座と、仕事上起こったオモシロ体験をお送り致します^_^

小説 スペースシザース【ss】#3


f:id:himapon79:20210719212253j:image

そのファミレスは学校を出て3分位の所にあるんだ。

 

宏美は歩きながら午前中の授業の不満を少し漏らしながらも、いつもの光景に表情はにこやかだった。

 

ファミレスに着き、顔馴染みの笑顔が爽やかな店員さんが近づいて来た。

 

店員「お二人様で禁煙席で宜しいですね?」

 

いつ来てもココの接客は気持ちが良い。

 

流れる様に、もはや指定席と化している一番奥の二人掛けの席に案内された。

 

席に着くなり、宏美が大きな溜め息を漏らした。

 

宏美「はあぁ……。もう卒業まで1ヶ月切ったね?」

 

「徹はやっぱりデザイン事務所で、バリバリのデザイナーの道を進むんだよね?」

 

「私はまだ決めきれてなくて、普通にOLでも良いかなぁなんて思えて来ちゃってさぁ。」

 

「ねぇ。どう思う?」

 

俺「俺はやっぱり自分でデザインして、布から素材を選んで、作った物がショップに並んだら最高だな!って思うからさ。やってみたいんだよね!」

 

宏美「良いよね徹は。裁縫とか裁断とかも、顔の割には細かくて上手いしね。」

 

俺「顔の割には余計だ!」