小説 スペースシザース【ss】#6
宏美「あ、徹。面接どうだった?今日は第一志望のとこだったよね?」
俺「うん。結構手応えあって、良い感じだったと思うよ。でも、デザイナー迄の道は長そうだねー。見習い期間が三年間とか言ってたからな。んで、そっちは?」
宏美「うーん。大人って分からないなぁって感じかな。」
俺「ん?なんの事?」
宏美「なんか今日の面接で、学生気分を一新して、考え方も変えて行かなきゃって感じで言われてさ。」
俺「ふーん。それでコーヒーなんか飲んでるの?」
宏美「うん。」
俺「ハッハッハ。宏美らしいや。ごめんごめん。変な意味じゃなくて」
宏美「大人ってなんなのかなぁー?」
俺「大人になれてる大人なんて、数える程しか居ないんじゃないかな?」
「ウチの親父だって家でゴロゴロして、ビール飲みながらテレビゲームなんかしてるし、お気楽に見えるけどね。」
「自己責任をしっかり果たすってのが出来て、キチンとした大人なんじゃないかなって俺は思ってるよ。」
宏美「へぇー意外と的を得てるじゃん。流石は東北出身だね!」
俺「いや、東北関係ないし!(汗)」
こんな時間が、俺をいつも癒やしてくれる。そう言う点でも宏美には感謝してるよ。