高卒26で部長職になった男の社会人力Blog

高卒でも26歳で部長職になった男の社会人力講座と、仕事上起こったオモシロ体験をお送り致します^_^

小説 スペースシザース【ss】#19


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残りの学生生活も、楽しくも淡々と過ぎて行く。バイトをしたり、たまに飲みに行ったり、のらりくらりと過ごしていた。

 

 宏美は結局希望の会社に内定は貰えず、バイト先の本屋さんで暫くバイトしながら、アパレルメーカーの面接を受ける生活をしていた。

 

愚痴を言いながらも前向きに頑張る姿に、俺も色々アドバイスしたり、一緒に息抜きしたり。そんな日常を送る俺達。

 

そして遂に卒業式を迎えた。

 

目が輝いてる人と、薄暗くどんよりしている人の両極端の中で、それでも目には涙を溜めながら、それぞれの道を歩んで行く。

 

俺は中間位かな。不安と希望の狭間で漂っている感じ。

 

躊躇いながらも止める事の出来ない時間が流れ、ネイキッドデザイン初出社の日が訪れた。
 

学生時代編 完

 

次回からは社会人編のスタートだ!

パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#58


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マリサ「白は、マサヤが飛ぶのを恐れてアミの情報が伝わる前に確保しに行ったのよ。」

 

俺「マサヤが飛ぶ?ですか?」

 

マリサ「この業界なら良く有る事なのよ。女の子の売掛の取りっパグれは、指名ホストが自腹で立て替える事になるから、有る程度まとまった売掛が有る女の子が飛ぶと、その指名ホストも飛ぶって訳。」

 

俺「なるほど。だから白はすぐさまマサヤの元に向かったんですね。」

 

確かアミちゃんの売掛は20万ちょいだったはず。

コレは高額なんだろうか?

 

その時の俺には良く分からなかった。

大人の社会は怖いもんだ。

 

俺「ソレは分かったんですが、アミちゃんの携帯に出た謎の男は何者なんでしょうか?」

 

マリサ「あぁ。多分その男は同業者ね。1店舗で作る売掛も限度が有るから、作る子は複数店で売掛を作っちゃってる事が結構有るよね。」

 

「まぁ半年預かるって言われてる位だから、3桁は軽く行ってたんじゃ無いかしら。」

 

なるほど。アミちゃんは別店舗で売掛を焦げ付かせて、うちの店で飲んでたのか。

 

多分その事は相方の友美ちゃんにも言ってなかったんだろうな。

 

この後アミちゃんがどうなるかは何となく想像付くけど、やっぱりこのホストクラブのシステムは問題が有る様に思う。

 

まぁズブズブ沼にハマって、お金を使い続ける人が悪いって建前が有るので、自己責任では有ると思うのだが。

 

マリサ「まぁ白ならマサヤからキッチリ回収するんじゃ無いかしら。あの人はやる事が早いからね!」

 

俺は勤めてた電気工事会社が潰れて、社会人経験が浅い状態でホスト業界に入ったから、世の中の汚い部分をあまり見て来なかったんだ。

 

白は喧嘩にも全く動じなかったし、ショウは女の子は幾らでも風俗に送り込んで、金を稼がせれば良いって本気で言ってたし、マリサさんは淡々と社会の裏の部分を説明してくれる。

 

俺はこの短期間で、人間の欲望が乱れまくるこの世界を直視してしまって、気持ちが滅入ってしまった。

 

 

 

また次回……

小説 スペースシザース【ss】#18


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レストラン街に着くと親父がそわそわしているのが見えた。

 

父親「徹、もう込み出す時間だから早く来い」

 

俺「オッケー。じゃあ入ろうか」

 

親父はどうしてもビールが飲みたいらしく、帰りの運転を母さんにして貰う様に説得してた。

 

親父はビールを飲みながら、一通り食べて、二人共終盤にウニと〆鯖を旨そうに食べてた。

 

俺も食べたかった物は殆ど食べ尽して、大満足だ。

 

俺「いやー。旨かった!!ごちそうさまでした。」

 

母「もう良いかしらね?それじゃあ帰りましょう。」

 

三人共旨い寿司をたらふく食べて、ホクホク顔で家路に着いた。

 

俺は部屋に着いて、早速裁縫セットを試して見る事にした。

 

端切れの中から厚めの生地を新品のハサミで切ってみる。

 

スパっと切れるし、カーブも弧を描く様に滑らかに切れる。こりゃ凄い。良い物はやっぱり使い心地も最高だな。

 

これなら益々やる気が出て来るぞ。
良い物を手に入れて、旨い寿司も食べて最高の日だな今日は。

 

楽しい時間はあっという間に過ぎて行くもんだよな。

 

パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#57


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ここまでややこしくなって来ると、優先順位を付けないと身動きが取れない。

 

まずマサヤには引き取り人が必要らしいから、他の人を見つけて貰うしか無い。

 

それにアミちゃんの件が有るから色々絡んでるけど、とりあえずマサヤには知らせ無いでおこう。

 

謎の男は白の事を知ってるみたいだったし、アミちゃんを預かるから伝えとけって言ってたな。

 

多分店への売掛が回収不能になったんだろう。ソレを白に伝えなきゃ。

 

マリサさんはもう後回しにする事は出来ないから、ひとまず店に行って白に謎の男の事を話してから、マリサさんに会おう。

 

店に急いで向かい、事務所に駆け込んだ。

 

白に謎の男の話をすると、自らマサヤを迎えに行くって言い出して、直ぐに出て行ったんだ。

 

俺はその時、単純に従業員思いの良い人だなと思った。

 

マサヤの件とアミちゃんの件を白が一気に引き受けてくれたから、助かったな。

 

少しマリサさんを待たせてしまっているから、待ち合わせの居酒屋に急いだ。

 

俺は居酒屋に付いたらもうヘトヘトになっていて、マリサさんに平謝りをした。

 

そして喉がカラカラだったから、駆けつけビールを2杯飲み干して、マリサさんに事の一部始終を話したんだ。

 

マサヤとショウの喧嘩で流血が凄かった事、マサヤは歯が折れて警察へ、ショウは頭の傷の手当てで救急医療に行った事。

 

売掛が結構有ったらしいアミちゃんの話。

 

そして白に話したら直ぐにマサヤを迎えに行った事。

 

俺は、白はやっぱりちょっと怖いけど、従業員思いの優しい人ですねって言ったら、マリサさんが一言こう言ったんだ。

 

 

マリサ

「何言ってるのよ。そんなの優しさなんかじゃ無いわよ?」

 

 

え?

 

 

自ら迎えに行くのに優しさじゃ無い?

 

 

どう言う事なんだ?!

 

 

また次回❢

小説 スペースシザース【ss】#17


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父親「徹。この分はキッチリ酒で返して貰うからな。早く一端の社会人になってくれよ!その時は一緒に記憶無くすまで飲もうワッハハハ!」

 

母「まぁお父さんったらオツマミ作るの大変じゃないの。」

 

俺「いや、心配するとこソコ?!」

 

一同「ハッハッハ!!」

 

その笑い声で店員さんがコッチを見ている。

 

俺「すみませーん、ちょっと良いですか?」

 

店員「はい。どうなさいました?」

 

俺「このショーケースの、3万5000円のセットを下さい。」

 

店員「コチラで宜しいですね?それではレジ迄お越し願います。」

 

丁寧に梱包してくれて、お会計を済ませて商品を受け取る。

 

俺「ありがとう!後はちょっと本見たいから、二人はどうする?」

 

母「お父さんと日用品でも見てくるわ。12:30にレストラン街で待ち合わせましょうね」

 

俺「分かったよ。それじゃあまた後でね!」

二人と別れて本屋に着いた。


週刊誌や、漫画コーナーを軽く見て、ファション雑誌を1冊手に取り会計を済ませる。

 

まだ時間が有るから、服を見て回ってゲームショップでゲームソフトを1本買ったりしていたら、もう良い時間だった。

パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#56


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野太い声で、アミちゃんの電話に出た謎の男。

 

俺「アミさんの携帯ですか?」

 

謎の男「あぁ。そうだけどお前は?」

 

俺「あのぉ、その、友達のトオルと言います。」

 

謎の男「どこの店だ?白んとこか?」

 

えっ?!

 

白んとこ??

 

俺「あ、はい。そうです。」

 

謎の男「アミはこっちが貰うからな。白にそう言っとけぇ!」

 

何だ何だ?全く意味が分からないし、アミちゃんは大丈夫なのか??

 

俺「どう言う事ですか?アミちゃんは何かしたんですか?!」

 

謎の男「はぁ?お前白んとこのもんだろ?」

 

「お前らは幾ら有るか知らねーけど、コッチはコッチでしっかり回収させて貰うからなぁ。」

 

「まぁ半年位は預かるからそれまで大人しくしとくんだな。」

 

「そゆ事で、んじゃーな。」

 

…………

 

なんだそりゃ?

 

何かヤバい金にでも手を出したのか?

 

今の男が金融関係だとしても、白のとこなんてどうして分かるんだ?

 

 

意味が分からない。

 

 

アミちゃんが大変な状況だけど、俺はどうしたら良いんだ?!

 

 

そして警察に居るマサヤはどうしよう。

 

 

居酒屋にはマリサさんも待ってる。

 

 

ああぁあー!!

 

 

 

面倒くせぇー!!!

 

 

 

また次回❢

小説 スペースシザース【ss】#16


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沢山の道具セットがある中で、1番高い物は13万円だと!?

 

ちょっと高過ぎるな。この3万5000円のセットはどうだろ。

 

使う道具はしっかり揃ってるし、見た目もカッコイイ。

 

アレコレ目移りしていると両親がブラブラしているのが見えた。

 

俺「おーい。母さんコッチ来てよ。」

 

俺「こんなに沢山有るから迷っちゃうよね。それでもこの3万5000円のセットなんてどうかな。色も良いし、セットとしても十分だと思うんだけど。」

 

母「これでしっかり仕事出来るなら良いんじゃない?お父さん。」

 

父「そうか?俺はコッチの1万円のセットも良いと思うんだけど。」

 

母「良い物をキチンと使うのが良いんじゃないの。お父さんのお酒は少し我慢して貰いますからね!」

 

父「バレたか!参ったな。母さんには敵わないな。分かったよ。そっちの3万5000円の奴にしようか。徹もそれが良いんだろ?」

 

俺「やったー!父さんのお酒は俺が稼いだら沢山飲ませてあげるから!母さんもありがとう。」

 

母「これでしっかり仕事出来るわね。お母さん嬉しいのよ。徹がちゃんと社会人としてこれからやって行く事が。一時期は悪さばっかりしてお母さんは…」

 

俺「すまなかったよ母さん。迷惑掛けた分はコレからちゃんと返して行くからさ。ホントに悪かったよ。」

 

母「うっ………うっ」

 

母さんが涙ぐんでいる。

 

俺も覚悟決めてしっかりしないとな。

 

ホントに馬鹿ばっかりやってきたけど、そんな俺でも見捨てず支えてくれた親に恩返ししないとな。

パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#55


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時計を見ると夜の21:30だった。

 

マリサさんに電話を折り返そう。

 

ありのままの状況と気持ちを話したら、マリサさんはきっと分かってくれる思う。

 

マリサさんの人間性は、前回の絡みで理解したつもりだ。

 

一方的に押し付ける事は絶対にしないし、相手の状況を理解して、想像力を巡らせてくれる筈だ。

 

俺はササッと出掛ける準備をして携帯を手に取り、マリサさんの鬼電への返信の電話を掛けた。

 

俺「すみません。色々有り過ぎて考えながらベットに横になってたら、いつの間にか寝ちゃってました。」

 

「さっき起きてすぐに出れますので、どこに行けば良いですか?」

 

マリサ「……分かったわ。そしたらトオル君何も食べて無いでしょ?店からちょっと歩いた〇〇居酒屋に20分後にね。」

 

俺「分かりましたすぐに出ます。ありがとう御座います。」

 

奇しくもアミちゃんの相方、友美ちゃんと2人で飲んでて、店から出てすぐにマリサさんに目撃された海鮮居酒屋だ……

 

 

ソレを分かってて指定してたのか分からないけど、店外って事は指名の延長みたいなもんだ。

 

腹も減ってるし、ありがたい事には変わり無い。

 

粗相続きなので、待たせる訳には行かないと思い、急いで家を出ようとした。

 

しかし俺は家を出る直前で、前回のマリサさんの俺に対する不満点を思い出した。

 

実はソレが頭に有ったので、スーツをクリーニングに出す前に白から貰った残り少ない魔法の薬を、目に見える様にテーブルに置いといたんだ。

 

その薬をポケットに突っ込み、そそくさと家を出た。

 

ちょっと急ぎ足で歩いてたら、また電話が鳴ったんだ。

 

またマリサさんか?!

 

今向かってるのに。何だろう?

 

携帯の着信名を見たらなんとマサヤからだった。

 

マサヤ「今どこだ?」

 

歯が折れて軽い手術をし、麻酔が聴いてるのか、はっきり聞き取れない感じで、もつれた様な話し方だ。

 

マサヤ「もうすぐ釈放されるところだ。迎えに来てくれ。」

 

 

 

なんと、又もや二者択一の展開に。

 

 

 

もうこれ以上マリサさんを裏切れ無いと判断した俺は、アミちゃんに頼もうとマサヤにちょっと待つ様にお願いした。

 

そしてアミちゃんに電話したんだけど、5コール程しても出ないので、もう一度5コール位してやっと出たのは何と……

 

 

 

 

 

 

謎の人物「なんだお前?」

 

 

また次回❢

小説 スペースシザース【ss】#16


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今日は何を着ていこうかな。クローゼットを開けて暫しにらめっこしてた。

 

そうこうしてるうちに10:20分になっていた。

 

母「徹!そろそろ行くわよ。」

 

下で母さんが言ってる。俺は結局いつものマイセット1を手に取り、そそくさと着替えて階段を降りた。

 

親父「じゃあ行こうか。」

 

今思えば3人で出掛けるのは大分久しぶりだな。

 

1ヶ月位前にしゃぶしゃぶを食べに行った以来かな。

 

車で10分程走り、他愛もない会話をしていると、程なくして松岡屋に着いた。

 

まずは3人で裁縫セットを見に行く。

 

物々しく重い入り口をギシッと引いて開け、エレベーターを目指す。

 

流石は土曜日の昼間だな。一階の化粧品売り場は、女性の1人客とカップルの群れが沢山居て、むせ返る香料の匂いと、人の群れの匂いで、頭が痛くなってくる。

 

そそくさとエレベーターに乗り込み、五階に到着した。

 

ここはワンフロアの半分がクラフトショップで、とても広い売り場に様々な商品が陳列されている。

 

俺「一通り見たいからブラブラして来るね。」

 

母「分かったわ。お父さんあっち見てみましょう。」

 

俺は店内を色々物色して、裁縫道具のコーナーに辿り着いた。

パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#54


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白から一通り話を聞いて、何とも言えない気持ちになった。

 

今日はもう仕事をする気にはなれないな。

 

俺「今日はスーツの替えも無いし、頭を整理したいので休ませて下さい。」

 

白「別に良いけど、指名レースが有るのを忘れんなよぉ。」

 

そう言えば、ショウは自分で指名レースに100万円を追加してたな。

 

ソレはどうなるんだろう……

 

事務所を後にして、ホールを抜けようと思ったら、なんとマリサさんが丁度来店したんだ。

 

俺はこの時、頭がいっぱいになっていて、前回のお誘いの時に嘘をついて断り、タクシーから見られていたのをすっかり忘れていた。

 

マリサさんが冷たい目線で近付いて来たんだけど、俺の血だらけのスーツを見てビックリしてて、事情を聞かれた。

 

どこから説明したら良いかも良く分からないから、掻い摘んで喧嘩が有って巻き込まれたって事だけ話した。

 

そして今から帰る事を伝えると、他に話したい事も有ったし、着替えて一段落ついたら店外してあげるから、電話をよこせって事になったんだ。

 

まぁ俺は仕事をする気にならないってだけで、体は至って健康だしまぁ良いやって思って了承した。

 

そして、家まで15分位プラプラ歩いて、どっと疲れた。

 

すぐに軽くシャワーを浴びて、とにかくスーツを早くクリーニングに出さなくちゃいけないから急いで持って行って、クリーニング屋さんから帰って来た。

 

 

はぁ。色々有り過ぎて本当に疲れた。

 

 

ベットに横になって疲れてたら、いつの間にか寝てしまっていた……

 

薄っすら意識が戻り、電話がうるさくて目が覚めた。

 

電話に出ようとしたら丁度切れちゃって、電話を見てみると、マリサさんから鬼の様な着信履歴が残っていた。。。

 

またやっちまった。

マリサさん怒ってるだろうな…

 

また次回❢