パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#51
ショウはよろけながら何とか立つと、頭から流れる血が目に入って、事の重大さに気が付いたみたいだ。
ケンカしてる最中は、アドレナリンが出まくって多少の痛みは感じないものなんだけど、本当に大量の血が流れると、その血が温かく感じて何だかちょっと気持ちが良いんだ。
それから、頭はとにかく大量に血が出るから、その量に自分でもヤバいって感じて、一気に痛みと怖さが襲って来る。
正にショウはそう感じたんだと思う。
立ったものの戦意喪失し、直ぐにその場に座り込んでしまった。
そして白がショウの元に近づいて行く。
白「どうした?もう終わりかよ。俺はお前嫌いじゃないよ?だから死んで欲しくないんだよねぇ。」
「だけど店に救急車とか呼びたく無いから、自分で何とかしてよぉ。」
そう言うと事態は収束したと判断したのか、白はアキラに掃除しとけって言い放って、事務所に帰って行った。
周りはシーンと静まり返ってたけど、俺はとっさにこの流血の量はヤバいと感じて、ショウの腕を自分の肩に載せて店の外に出て、タクシーを止めた。
横目にマサヤが見えてたんだけど、怒りが収まってはいないけど、やり過ぎたかもって感じで、何とも言えない表情をしてた。
タクシーに乗ったら運ちゃんが血の量にビビって唖然としてたけど、程なくして状況を察してくれて、近くの総合病院まで急いで向かった。
ショウは意識はしっかりしてて、傷自体は大した事が無いと分かってたけど、何せ出血の量がヤバい。
もしかしたら出血多量で、危険かも知れないので、救急外来にタクシーで乗り付けた。
ショウの運命は……
また次回❢