パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#33
そこからまた30分位歌っただろうか。
もうマサヤとアミちゃんは帰ったのだろうと悟った俺は、姫にそろそろ疲れたから帰ろうと促した。
俺は連日の暴飲で飲み疲れしてる事も有って、もう眠たかったんだ。
しかし、姫はハイテンションを維持したままで、体を密着させてまだ帰りたく無いって俺の膝に乗ったりして、騒ぎ出した。
姫は、【派手って訳じゃ無く、普通の可愛い部類の女の子】って感じなんだけど、この時の俺は、まだまだ女の子の気持ちを理解出来ていなかったんだ。
俺は、女の子ってのは身持ちが固く、相手の欲求(性的も含む)を受け入れるかどうかを選択するのが、女の子の性質だと思ってたんだ。
だって俺がそれまで生きて来た世界は、それが常識だった。
高校生の時に付き合ってた彼女と初めての時は、俺が頼み込んでやっとの思いで一線を越えたし、街で男が必死こいてナンパしても、付いてくるかどうかを選択するのは女の子だ。
しかしそれは極一部の面で、マリサさん、この姫しかり、女の子も性的欲求を相手にぶつける一部の面も有るんだと、この時初めて知ったんだ。
そして姫は、眠いならホテルでゆっくりしながら飲もうと言い出し、またもやホテルに行く事になった。
家帰ってねぇ……
早くワイシャツも下着も変えたい。
カラオケ料金は何故か俺が払う事になり、少し納得行かないまま歩いて近くのホテル街へ向かっていたんだ。
そしたらマサヤから1通のメールが届いた。
【※この時代はラインなんて無かったからなぁ】
『言い忘れてたけど、明日店休みだから。
指名1本は取れたんだから、後はお前ががんばれよー。』
ホスト業界は、大体火曜日休みが多いんだ。
俺の店も火曜日休みで、この日は月曜日だった。
なるほど。
次の日休みだから、アフター狙いの女の子が沢山来店し、ほとんどのホストがアフターに行ってたのか。
妙に納得しながら、ホテルに着いた。
姫は酔っ払ってテンションも高いせいか、恥ずかしがる様子も無く、部屋を1つ決めエレベーターに乗り込む。
またもキラびやかな部屋に到着してしまった…
そこで待っていた普通の見た目の女の子の真相とは…
また次回❢