パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#29
とりあえずホール仕事をしつつ、ヘルプ【先輩ホストのサポートでテーブルに付く】を何件かこなしていると、フリー客の初回荒らし風の女の子2人組が来店したのが見えた。
俺としては絶対にそのテーブルに付いて、あわよくば指名を貰いたい!
その思いとは裏腹に、1番ゴミ歴が長い先輩ホストと、アキラがその2人組に付いたんだ。
恐らく白が考えてくれてて、ゴミから優先的初回に付ける様にしてるんだと思った。
俺はヘルプをそれとなくこなしながら、アキラのテーブルをめちゃめちゃ気にして見てたんだ。
それと言うのも、初回荒らしの特性に、最低金額で遊んで指名もせず、時間が来たらスグに帰ると言う性質が有るからだ。キャバクラで言うパキだね。
とは言うものの、今日からのイベントで、指名本数最下位の者は、結構な金銭的負担を強いられるので、必死に指名を取りに行かねばならない。
特にゴミの4人は、数少ない本当の初回客と、初回荒らしから場内を貰わなければ死活問題だ。
俺は只でさえ(自業自得とは言え)初日から5日は無給なんだ。このままではやってられない…
俺がヘルプに付いてる先輩のお客様は、久しぶりに来店したらしく、長時間滞在し、カナリ楽しんでいる様に見えた。
そして初回のアキラのテーブルでは、やはりどちらも場内指名奪取には成功せず、その後に付いた先輩2人も特に何も無く、60分で帰って行った。
俺は程なくしてヘルプから開放され、携帯から呼べそうな女友達を探していた。
そもそも金が有ればほとんどパチンコ、スロットに費やし、たまーのバスケが唯一の趣味だったので、女友達なんてほとんど居なかったんだ。
そんな俺の携帯からは、元カノ位しか女なんて出て来ない。
困り果てて携帯とにらめっこしてたら、なんとマサヤが自分で呼んだ女の子のテーブルにヘルプで呼ばれたんだ。
その子は1人で来ていたから、マサヤが俺を酒飲み担当として呼んだんだと思った。
そしたら、マサヤが呼んだ女の子は、この後友達と合流して飲む予定だったらしく、その子をお店に呼んでくれるんだって!!
そう、普段マサヤは俺を使いっパシリにするけど、何か有った時はキチンと面倒を見てくれるんだ。
更に、友達が来たら俺に指名を入れる算段を付けてくれており、本当に感謝の気持ちが込み上げた。
マサヤさん。
ありがとう…
また次回❢