パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#34
姫は楽しそうに、ベッドでジャンプしたり、風呂にお湯を貯めてスゴーイ!なんて言ったりとにかくテンションが高い。
俺は、姫がホストクラブに初めて来た【ド新規】と言う事を思い出した。
言ってみたら今日の姫の相手、俺はホスト【楽しませるとこが仕事】だ。
恋愛感情も無いのに、今日知りあったばかりの俺とこんな所に来てしまう心理とは一体何なのか?
チヤホヤされて、耳障りの良い事だけを言われて、馬鹿みたいなゲームで盛り上がって楽しませる。
もしかして、コレがホス狂いを生むって事なのか?!
今日の姫は、めちゃめちゃ楽しい!!
って感情しか無いだろうけど、その真理は、もうホス狂いの入り口に立ってしまっている。
人間は、非日常を体験するとドーパミン【脳内快楽物質】が出るって言われてるけど、多分そう言う事なんだろう。
ディズニーで遊ぶ、海外旅行に行く。
そんな非日常を楽しむって事と同じ分類で、ホストクラブは一部の人に、熱狂的に愛される身近な異空間なんだ。
その体験から、俺が普通の女の子の特性だと思ってた、身持ちが固いなんて事はブッ飛んでしまってるんだ。
姫がもし、また次にホストクラブに行きたいって思った時に、俺を選ぶのだろうか。
それとも違うホストクラブを回り歩き、初回荒らしをするのだろうか。
俺は、姫がはしゃいでいる何分かで、こんな事を思っていた。
そして、もし次も俺を選ぶとしたら、これからの最後の仕上げの時間が大きく影響するだろう。
ソファーに座り、レモンサワーをグイッと飲んで、眠い目を擦った。
良し。プロとしてやったる……
また次回❢