パチプロ兼ホスト時代のおバカなお話#5
いよいよ具体的な仕事の話!
まずはド新人なんで、トイレ掃除から始まるんだけど、マサヤは店外で客引きをやってるから、俺の5日前に入ったアキラって奴が偉そうに仕事を教えてくれるんだ。
別に大した指示も無いけど、とにかくトイレを綺麗にしてって言われてさ。せっかくのスーツが汚れるのが嫌だったんだけど、せっせと掃除をしてたんだ。
そしたらそこに白が現れて、
「お前の髪型ダセーからエクステ着けて来い。」
ヘアメイクスタジオが有るから行って来い。と言われてさ。
俺はイケメンでもブサイクでも無くて、見た目はちょっと小洒落てるけど、田舎ヤンキー感も混じってる。
みたいな感じだったから、まぁ悪くは無いけどもっと磨いて来いって感じの事を白に言われて、実は結構物腰も柔らかいし、ちょっと意外だった。
それで直ぐ近くの美容室の奥にスタジオがあってさ。
そりゃ髪型で人間めちゃめちゃ変わるんだって事を痛感したのはその時だったよ。
その当時はM字バングって髪型が流行ってて、前髪を目と目の間に少し流す感じの髪型なんだけど、それと髪の根っこを立たせるエクステを着けて、立体的なヘアメイクをして貰ったんだ。
そしてら、自分でもびっくりする位見た目が良くなって少し自信が付いたよ。
あ、俺、ホストなんだってw
すっかり気分が乗った俺は、ちょっとだけ肩で風切って歩いて店に戻ったら、もうお店は開店してた。
結局トイレ掃除はアキラがやってたみたいで、おせーぞボケって言われたけど、【俺がおせー訳じゃねーだろボケが】と思ったけど、スミマセンって一応言っといた。
そうこうしてたら、もう一組入店があってさ。
俺から見ても明らかな初回荒らしの2人組のテーブルに、アキラと別な先輩が付いたんだ。
それを見ながら、暫くグラスを持って立ってたんだけど、アキラが女の子に好かれて無いのが明らかで、イジられ始めたんだ。
大した会話スキルも無いのが問題なんだろうけど、ホール回しが俺のところにやって来て、お前付いてみるか?って言われたんだ。
俺「え?俺ですか??」
ホール回し「まぁ適当に合わせて見ろや。キャバクラ行った事有るだろ?それをやれば良いだけだから。見ててやるから。」
俺「は、はぁ。あ!名前も無いですよ俺。」
ホール回し「お前名前は?」
俺「竹山です。」
ホール回し「馬鹿かお前。下の名前だよ。」
俺「トオルです。」
ホール回し「んならトオルで良いじゃねーか。一緒に来い。」
初めてお客様に付く、ド新人ホスト
トオル【本名w】
デビュー\(^o^)/